2018/01/12
ベトナムの祝日は日本にくらべて極端に少ないです。現在日本においても過剰残業や働きすぎの風潮を改善すべく「働き方改革」などが、政府主導で推進されていますがベトナム(人)はそもそも日本のようにプライベートや家族との時間を削ってまでガムシャラに働く雰囲気、感覚は持ち合わせおりません。
そして、現在も日系企業の工場など週6日勤務の就業をしているとことが大半です。このように国の祝祭日も少なく、週6日勤務もまだまだ存在している国ですので、このテト休暇は日本の正月と同様にベトナム人(国)においては一大イベントとなるのもわかります。
ベトナムではお正月を”テト・グエン・ダン Tet Nguyen Dan 元旦節”と呼び、1年を通じてベトナム人において最も重要な祝祭日で、旧暦でお祝いするため、テトの日にちは毎年変更いたします。2018年のテト休暇は2月14日から2月20日までとなり、7連休となります。そしてこの期間の前後、政府、官公庁、企業は休みを付け加えることもしばしばで、特に政府、官公庁、ベトナム国営企業などは仕事モードがオフになることもしばしばです。
日本同様、このテト機関には多くの方が帰省をする為、交通渋滞はもちろん、飛行機や電車(現在は単線しかありませんが)は大変混みあい、普段はにぎわっている街中も閑散といたします。
テト休暇の前後に有給取得を推奨し、テト休暇を暦以上に取らせるのか? ベトナムの日系企業はこのテト休暇の対応を事前の考えておく必要があります。
工場など、数千人規模の大量のワーカーを雇用している日系企業もあれば、10名以下の日系企業もあり、テト休暇に追加で有給をつけて休みを取得させると言っても、企業の事業(生産、営業等)活動へ与えるインパクトは異なってきます。
二つ目は、テト賞与を支給するのか否かですテト休暇には多くのベトナム人が故郷などへへ帰省します。そして昔の日本がそうであったように、帰省の際には故郷へお土産を買っていきます。
企業はそのような背景、風習、商習慣を理解しテト賞与を取り入れて、毎月の給料や賞与の他に、テト賞与を支給する企業があります。目安は月給の1ヶ月といわれています。
これらのテト賞与の支給は慣例かされており、テト賞与がない企業には社員が定着しないとも言われており、また求人の際にはテト賞与があるか否かを明確にする必要があります。この支給も一つ目と同様に、企業が雇用している人数に応じて、金額のインパクトの違いが出てきますので、人事制度(または人事ポリシー)支給の有無、支給条件を事前に準備しておく必要があります。
ただ厳密にいえば、このテト賞与は法令でうたわれているものではありませんので、テト賞与を支給する義務は企業にはないのです。
三つ目は、人材採用計画ですテト休暇に関連する採用計画とは、テト休暇後にはベトナム人の退職者が増えます。また何の連絡もなく出社しないケースなどもあたりまえのようにあります。
このようなケースを前提にテト休暇後に退職補充、人材採用に着手するのではなく、ある程度の欠員や退職者の想定、業務引継ぎ、バックアップの体制をテト休暇前から計画と準備しておく必要があります。
ベトナムの日系企業で成功している会社のほとんどが、ベトナム国、ベトナム人を理解しようと努力をしています。“郷に入っては郷に従え”
ベトナム国でビジネスをするということはまさに、ベトナム人が何を大切にし、何を考え、何を思っているのか?を理解しないで、日系企業の事業の成功はありません。
ベトナム人の採用、雇用、労務管理、評価、制度の知識はベトナム人をマネジメント、監理するための最低限のツールにすぎません。肝心なのはベトナム人と一緒に、ベトナム人の懐に入り、共に事業、企業を成長させていくことだと思います。その事業、企業にはベトナム国やベトナム人、日本、日本人にとって何をもたらすのか?そこをしっかりと説明し、理解をしてもらうことで、ベトナム人の最大限の能力を引き出すことに繋がるはずです。
次回はその共に、一緒にを“キーワード”としたベトナム人の教育、研修、社員旅行に触れたいと思います。
【ベトナム労務について押さえておきたい項目】 (1) 採用(管理職、スタッフ職、工場ワーカーなど) (2) 雇用(オファーレター、労働契約書締結) (3) 労務管理(就業規則、賃金テーブル、給与計算、社会保険、所得税等) (4) 評価(昇給、降格、賞与、業績ボーナス等) (5) 教育、研修、社員旅行 (6) 退職、解雇等(退職同意書の締結、貸与物の管理、返却) (7) その他ガルベラ・パートナーズグループのベトナム現地法人、ガルベラパートナーズベトナムでは、ベトナム進出コンサルティングを手掛けており、視察対応、会社設立、ライセンス取得、登記、人事制度設計、報酬規程の作成、評価制度の設計等、税務・労務サポートをワンストップで、企業様が本業に集中できるよう、サポートいたしております。
また、日本側では(株)アセアン・フォーカス、ガルベラパートナーズグループがサポートし、日本とベトナム側の両国で企業のベトナム進出を全面的にサポート致します。
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