2024/02/05
A、最初に2025年卒インターンシップのルールを把握しておく必要があります。そのルールに沿ったインターンシップの企画が必要になるためです。 また、社内の協力も必要です。インターンシップは人事や採用チームだけで実施できるものではありません。現場社員の協力は不可欠です。そのため、事前に現場社員の皆さんから協力を得る必要があります。
これまでは、実際には会社説明会であるのに「インターンシップ」という名称で行われていたことや、学生の多くがインターンシップの参加が採用に直結していると考えていることなどの課題を改善するため、政府は「学生のキャリア形成支援活動」として次の4つに分類しました。
類型 タイプ1: オープン・カンパニー タイプ2: キャリア教育 タイプ3: 汎⽤的能⼒・専⾨活⽤型インターンシップ タイプ4(試⾏): ⾼度専⾨型インターンシップ 主な特徴 ①⽬的 個社や業界に関する情報提供・PR 働くことへの理解を深めるための 教育 就業体験を通じて、学⽣にとっては⾃らの能⼒の⾒極め、 企業にとっては学⽣の評価材料の取得 就業体験を通じて、学⽣にとっては実践⼒の 向上、企業にとっては学⽣の評価材料の取得 ②代表的ケース(主に想定されるもの) 企業・就職情報会社や⼤学キャリアセンターが主催するイベント・説明会 ● ⼤学等が主導する授業・産学協働プログラム(正課・正課外を問わない) ● 企業がCSRとして実施するプログラム 企業単独、⼤学等が企業あるいは地域コンソーシアムと連携して実施する、適性・汎⽤的能⼒ないしは専⾨性を重視したプログラム ● ジョブ型研究インターンシップ(博⼠課程学⽣を対象に⽂科省・経団連が共同で試⾏中) ● ⾼度な専⾨性を重視した修⼠課程学⽣向けインターンシップ(仮称)(産学協議会で検討中) ➂就業体験 なし 任意 必須 ★(a)就業体験要件 学⽣の参加期間の半分を超える⽇数を職場での就業体験に充てる (テレワークが常態化している場合は、テレワークも「職場」) ★(b)指導要件 就業体験では、職場の社員が学⽣を指導し、インターンシップ終了後、学⽣に対しフィードバックを⾏う 必須 ④参加期間(所要⽇数) 超短期(単⽇) 授業・プログラム によって異なる ★(c)実施期間要件 (ⅰ)汎⽤的能⼒活⽤型は短期(5⽇間以上) (ⅱ)専⾨活⽤型は⻑期(2週間以上) ● ジョブ型研究インターンシップ:⻑期(2カ⽉以上) ● ⾼度な専⾨性を重視した修⼠課程学⽣向けインターンシップ(仮称):検討中 ⑤実施時期 時間帯やオンラインの活⽤等、学業 両⽴に配慮し、学⼠・修⼠・博⼠課程の全期間(年次不問) 学⼠・修⼠・博⼠課程の全期間(年次不問)。但し、企業主催の場合は、時間帯やオンラインの活⽤等、学業両⽴に配慮 ★(d)実施時期要件 学業との両⽴の観点から、「学部3年・4年ないしは修⼠1年・2年の⻑期休暇期間(夏休み、冬休み、⼊試休み・春休み)但し、⼤学正課および博⼠課程は、⻑期休暇に限定されない – ⑥取得した学⽣情報の採⽤活動への活⽤ 不可 不可 採⽤活動開始以降に限り、可 採⽤活動開始以降に限り、 可 ★(e)情報開⽰要件:タイプ3の実施にあたり、募集要項等に、以下の項⽬に関する情報を記載し、ホームページ等で公表してください。 ①プログラムの趣旨(⽬的)、 ②実施時期・期間、場所、募集⼈数、選抜⽅法、無給/有給等、 ③就業体験の内容(受⼊れ職場に関する情報を含む)、 ④就業体験を⾏う際に必要な(求められる)能⼒、⑤インターンシップにおけるフィードバック、⑥採⽤活動開始以降に限り、インターンシップを通じて取得した学⽣情報を活⽤する旨(活⽤内容の記載は任意)、 ⑦当該年度のインターンシップ実施計画(時期・回数・規模等)、⑧インターンシップ実施に係る実績概要(過去2〜3年程度)、⑨採⽤選考活動等の実績概要※企業による公表のみ (※引用・参考)内閣官房:「就職・採⽤活動⽇程ルールの⾒直しの概要」(PDF)
オープン・カンパニーは、大学のキャリアセンターや企業、就職情報会社が主催する説明会を対象としています。このイベントは、個別企業や業界に関する情報を提供する場であり、就業体験は行われません。全学年を対象にしているため、企業は大学1年生や2年生など、早期の段階から様々な学年の学生に対して自社の情報を伝える機会となります。一方で、学生にとっては早い段階から業界や企業に関する情報を得ることができるメリットがあります。
ただし、オープン・カンパニーは学生への情報提供が主な目的であり、取得した学生の情報は就職活動には使用できません。これに留意することが重要です。
キャリア教育の目的は、「働くことへの理解を深めるための教育」です。これは、大学主催の産学連携プログラムや企業のCSR活動の一環として授業を提供する形で行われることが想定されています。キャリア教育は、大学1年生から参加可能で、自社に関する理解を早い段階で得られる機会です。ただし、オープン・カンパニーと同様に、学生の情報は就職活動には使用できないため、慎重に取り扱う必要があります。 |
このインターンシップには、汎用的能力活用型インターンシップ(学生の適性やどの職種にも必要とされるような汎用的能力に重きを置いたインターンシップ)と専門活用型インターンシップ(専門性に重きを置いたインターンシップ)の2つがあります。
このインターンシップでは、就業体験を通して、学生にとっては自分の適性や能力を見極める機会を得られるとともに、会社側にとっては採用選考を視野に入れた学生の評価材料を取得することができるのが、このインターンシップの目的です。
しかし、このインターンシップ実施にあたっては、次の条件を満たす必要があります。
汎用的能力活用型インターンシップ:5日以上
専門活用型インターンシップ :2週間以上
インターンシップ期間の半分を超える日数を必ず就業体験に充てる必要があります。但し、テレワークが常態化している職場については、テレワークも職場として扱います。
就業体験では、必ず職場の社員が学生を指導しなければなりません。また、インターンシップ終了後は、学生に対してフィードバックを行う必要があります。
学業との両立の観点から、学部3・4年ないしは修士1・2年の長期休暇期間(夏休み、冬休み、入試休み・春休み)でインターンシップを実施します。 但し、大学正課および博士課程は、上記に限定されません。
インターンシップの募集にあたっては、募集要項などに次の情報を記載し、ホームページなどで公開する必要があります。
汎用的能力・専門活用型インターンシップは、インターンシップに参加した学生の情報を選考に利用できる点については、会社側にメリットは大きいです。しかし、利用するためには3月1日まで待たなければいけないことと、学生には採用活に関する情報提供のみに限られています。そのため、学生が選考に進むためには、学生自らのエントリーが必要になる点を注意しなければなりません。 |
高度専門型インターンシップは、就業体験を通じて学生にとっては実践力の向上を目的とし、会社側にとっては学生の評価材料の取得を目的としたインターンシップです。
高度な専門性を重視したインターンシップのため、修士課程以上の学生を対象とした長期間のインターンシップとしているのも特徴です。
汎用的能力・専門活用型インターンシップと同様、インターンシップに参加した学生の情報は、採用活動開始以降に限り採用活動にも活用されます。
インターンシップは、早期段階から学生に自社をアピールできる貴重な機会で、汎用的能力・専門活用型インターンシップと高度専門型インターンシップは採用直結型のインターンシップです。一方で、実施には長期間の準備と現場社員の協力は欠かせません。特に現場社員は、進行中の業務と並行して学生へ指導・フィードバックを行う必要があります。
就業体験で密に関わる現場社員の対応一つで、学生に良い影響も悪い印象を与えます。それが今後の応募意思にもつながります。そのため、現場社員の前向きなインターンシップの参加が必要になります。
(IPO労務DD/労基署初動対応/労務コンプライアンス/就業規則整備/申請代行・給与計算・労務相談)
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