2015/05/15
Q 最近「事業承継」という言葉を耳にすることが良くありますが、概要につい教えてください。また、特に医療法人の事業承継の現状について教えてください。
A そもそも「事業承継」とは、法人が保有している「見える資産」の引継ぎと「見えない資産」の引継ぎがあると言われています。見える資産とは、株式や有形資産の引継ぎの事を指し、見えない資産とは、経営者ならではのノウハウや知的資産を指します。
株式などの見える資産の引継ぎについては、税金の事だけを考えると、生前のうちに移動しておいた方が得になると言われています。その理由は、最近の税制改正で相続税は上がる傾向で贈与税は下がる傾向にあるからです。つまり、生前のうちに贈与したものについては、さまざまな特例を認めますが、いざ相続が発生した際は、きっちり税金を取りますと言う国からのメッセージになります。
一方、経営のノウハウや知的資産などの見えない資産については、経営者と後継者との人間関係や後継者の素質にも関係してきますので、見える資産のように移動したから完了と言うわけにはいかない分、一般的には時間をかけて引継ぐものになります。
このような事業承継の話の中で、「株式会社」の株式などの見える資産の引継ぎに関する事例は多々ありますが、特に「医療法人」の見える資産の引継ぎについては、制度が分かりづらく制度改正自体が遅れていると言われています。
そのため事例や専門家も少なく、どこに依頼していいのかわからないと言った意見も多々あります。医療法人の出資持分がある法人は、現在国の方針で持分なし、への移行を進めていますが平成25年3月31日現在でも、医療法人総数48,820法人のうち41,903法人(85.8%)が持分ありの状態になっており、税金の問題で移行が進んでいません。
ガルベラ・パートナーズグループでは、この状況を解消すべく平成26年度の税制改正で創設され、持分移行時の贈与税課税についての納税を猶予・免除する特例の利用を推奨しております。
この制度を利用すると持分に対する相続税や贈与税を最長3年間納税猶予し、「持分なし」に移行(持分放棄)した場合には、これらの税が免除されます。つまり、この制度をうまく利用した場合には、課税を最小限にした上で、「持分あり」から「持分なし」に移行することができます。
弊社では、通常の「株式会社」の事業承継はもちろん、「医療法人」の事業承継の提案と手続きをしております。事業承継の第一歩は、現状把握とシミュレーシですので、お悩みの方はガルベラ・パートナーズ東京事務所(03-5405-2815)までご相談ください。
◆ ガルベラのメールマガジンに登録しませんか◆
当社では毎月1回、ご登録をいただいた皆様へメールマガジンを配信しております。
税務・労務・経営に関する法改正や役立つワンポイントアドバイスをご案内しておりますので、ぜひ貴社の経営にご活用ください!
10秒で登録が完了するメールマガジン 登録フォームはこちら!!