2018/10/19
A、フリーランスは、自分の時間が空いた時に仕事ができる、やればやるほど稼ぎが増える等の魅力は多いですが、いわゆる外注扱い(個人事業主扱い)になってしまうので、会社の手厚い保証が受けられなくなる等のデメリットもあります。
フリーランスは、特定の企業や団体、組織に専従しておらず、自らの技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主もしくは個人企業法人を言います。これらの方を俗に「フリーランス」と呼んでいるだけとなります。
もう少しわかりやく定義しますと、会社や団体などに所属せず、仕事に応じて自由に契約する人のことです。おもにデザイナーやカメラマン、ライターが該当します。個人で仕事をしている人のことを指すケースが多いです。
個人で仕事をしているので当然、個人事業主となり確定申告が必要となります。「労働基準法」などの労働法規は適用されませんので、「最低賃金」「有給休暇」「労災補償」などの規定からは外れ、すべてが自己責任となっております。
自分の会社と同じ様なものなので、稼げば稼ぐほど収入は増えていきますが、病気等で働くことができなくなった場合のリスクヘッジも頭に入れておかねばなりません。
会社員は、必要経費や税額の計算、納税を会社が代行してくれるのに対して、フリーランスは必要経費の計算(領収書の保管等)を自分で行い、自分で納税額を算出して申告をしなければなりません。
フリーランスは個人事業主なので、収入は事業所得に該当します。正規の簿記の原則に従って記帳し、貸借対照表や損益計算書を作成すると、65万円の青色申告特別控除が適用できます。簡単に言えば、65万円の特別経費が増えるためその分納税額が減少する、という事です。
しかし、青色申告は自分から税務署へ申請を行わないと適用ができません。何も申請をしないでいると白色申告となってしまい、この65万円の特別経費はなくなります。
また、平成30年度税制改正では、フリーランス増加に見合わせた改正が行われました。平成32年(2020年)の所得税から、会社員等の必要経費である給与所得控除が一律10万円引き下げられる一方、すべての納税者に適用される基礎控除が10万円一律引き上げられます。これによって、フリーランスで活躍している方は減税となります。
※但し、合計所得金額が2,400万円以下、且つ確定申告を電子申告している等の制約はあります。
フリーランスは、税金の話だけなく病気や就業不能の備え、老後への備えも自分でケアする必要があります。病気や就業不能の備えには、民間の医療保険、就業不能保険の加入を検討する必要性がでてきます。老後の資金を作るには、国民年金基金、小規模企業共済、個人型確定拠出年金(IDECO)といった制度の活用を検討する必要があります。
税務労務関係でお困りの時は、好意にしているファイナンシャルプランナーの方や社労士先生か税理士先生等に確認されることをお勧めします。