2020/05/01
A、健康保険料、厚生年金保険料の納付猶予、労働保険料の納付猶予、障害者雇用納付金の納付猶予が受けられる可能性があります。
新型コロナウィルスの影響により、休業を余儀なくされている企業様におかれましては、ご苦労が絶えないことと思います。収入が減少する中、諸々の支払期限は迫ってきますので、資金繰りにお困りになる場面も出てくると思います。
社会保険料等は、税金の猶予と同様に、申請により、その納付等が猶予される制度がありますので、以下、制度ごとにご紹介します。
※健保組合管掌の場合は、各健保組合にお問合せください
従来より、保険料の納付が一時的に困難となった場合の猶予制度が定められています。既に納期限が過ぎている保険料については、要件を満たすことで財産の差押や換価(売却等現金化)が猶予され、猶予期間中の延滞金の一部が免除されます(「換価の猶予」)。
また、災害、病気、事業の休廃業などにより、保険料の納付が一時的に困難になった場合は、要件を満たすことで保険料の納付が猶予され、延滞金の全部または一部が免除されます(「納付の猶予」)。
いずれの猶予の場合も、猶予を受ける期間は1年の範囲内で、管轄の年金事務所への申請が必要となります。
換価の猶予 | 納付の猶予 | |
要件 |
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申請 | ・納付すべき保険料の納期限から6ヵ月以内に申請されていること | ・事実発生後速やかに申請書が提出されていること |
担保 | ・原則として、猶予を受けようとする金額に相当する担保の提供があること | ・原則として、猶予を受けようとする金額に相当する担保の提供があること |
今回、新型コロナウィルスの影響による猶予については、後日、国税に係る関係法案が成立した場合は特例が出される可能性がありますので、情報収集にはくれぐれもご注意ください(この記事は、2020年5月1日時点の情報をもとに掲載しています。)。
社会保険と同様に、従来より「換価の猶予」、「納付の猶予」の制度が存在します。要件や申請等については、健康保険、厚生年金保険料とほとんど変わりません。ご興味のある方は、厚生労働省のホームページをご覧ください。
なお、新型コロナウィルスの影響による特例案について、国税に係る関係法案が国会で成立した場合の条件付きで公開されていますのであわせてご確認ください。
効果 |
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対象 |
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対象 期間 | ・令和2年2月1日から令和3年1月31日までに納期限が到来する労働保険料について。 |
詳しくはこちら→https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000619179.pdf
障害者雇用納付金については納付期限が迫っているところ(2020年5月15日)でありますが、新型コロナウィルスの影響による納付猶予の特例が出される予定です(労働保険同様に、国税に係る関係法案が国会で成立した場合となります。)。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構のホームページに複数の情報がでていますが、最新の情報は以下の通りであり、詳細は随時更新される予定とのことです。
効果 |
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対象 | ・新型コロナウィルスの影響により、令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において、事業等の収入が前年同期に比べて概ね20%以上減少していること。 |
詳しくはこちら→http://www.jeed.or.jp/disability/q2k4vk000002y4my-att/q2k4vk0000030m8y.pdf
※障害者雇用調整金の支給を申請する場合、申請期限は2020年5月15日となりますので、こちらはくれぐれもご注意ください。
以上より、国会での法案審議次第という状況ではありますが、国税の納付猶予に関連して、労働・社会保険関連の納付についても連動して猶予される可能性があります。日々、情報が更新されていますので、当該制度のご活用を検討されている企業様におかれましては、参考にして頂ければと思います。
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