2024/07/22
A、介護休業は93日を限度に3回の分割取得が可能ですが、休業にあたっては、どのような目的で休業期間を介護に活かしていくのか計画を立てて取得することをお勧めします。
介護休業について、どのくらいご存知でしょうか。
親が要介護状態になったら取れる休業制度で、ハローワークから給付金が出るらしい。
くらいの漠然としたイメージしかないかもしれません。
妊娠・出産を経ての育児と違って、計画もなく突然始まってしまうのが介護です。
後悔しないためにも、どんな制度でどんな使い方ができるのか、この機会に知って頂けたらと思います。
介護休業の取得可能期間は法定で93日間です。
一括で取ることもできますが、介護対象者1人につき3回まで分割して取ることもできます。(なお、分割取得の期限はありません)
会社によっては就業規則で法定以上の期間を定めていることがあるので、就業規則を確認してみましょう。
介護休業を取得するための条件のひとつに、常時介護が必要な状態であるというのがあります。要介護2以上か、以下の判断基準で一定の基準に該当すればOKです。
判断基準はこちらのリンクからご確認下さい。
常時介護を必要とする状態に関する判断基準(厚生労働省:PDF)
いくつかの要件を満たすと、ハローワークから賃金月額の67%の介護休業給付金が支給されます(支給額の上限あり)
ところで、93日間でどんなことができるのでしょうか?
ご家族の【介護】のための期間とすると、93日では自分が疲れるだけで何も解決しない気がしませんか。
どうやって使うのが良いのか、介護業界の方に聞いたお勧めの取得方法をご紹介します。
■ 1 回目(31日間)
① 要介護認定の申請をすることと、家族の状態に合わせて使える介護サービスの種類等、ケアマネジャーと相談してケアプランを作る。
② 実際に施設の見学や体験などに行って、利用手続き等を行う。
③ 他の家族との話し合いをする。
■ 2 回目(31日間)
家族の介護状態が進んだ場合のケアプランや施設の見直しなどに使う。
■ 3回目(31日間)
家族の終末期に合わせて取得し、残された時間を家族と共に過ごすために使う。
1回目の休業に入る前には、要介護対象のご家族が住んでいる地域の包括支援センターがどこにあるのかなど、事前に調べておくと良いかもしれません。
企業側としても、限られた日数の中での休業を有効に活用いただき、スムーズに復職を迎えられるよう地域の介護サービスや施設に関する情報の収集の協力や、従業員が適切なサポートを受けられるように支援いただくとよいでしょう。社会の高齢化が進む昨今、介護に関するセミナーや研修を実施し、従業員が介護に関する知識を深める機会を提供することも、今後は必要な取り組みとなっていくのではないでしょうか。
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