2017/04/26
Q 今後、産業医に関する制度が変更になるというニュースを見ました。産業医の何がどのように変更になるのでしょうか?また、それはいつからですか?
A 職場において従業員の健康管理を行うためには、医学に関する専門的な知識が不可欠なことから、常時雇用する人数が50人以上の職場では、「産業医」を選任しなければなりません。
ストレスチェック制度の導入や、面接指導等、産業医の担う役割が増えてきた為、労働安全衛生法における「産業医」の役割について、改めて見直しが行われることになりました。この改正は、平成29年6月1日より施行されます。
では、具体的に何がどのように変わるのでしょうか?
変更のポイントは、次の通りです。
会社は、各種健康診断の有所見者について、産業医が就業上の措置等に関する意見を行なう上で必要となる従業員の業務に関する情報を求められたときは、提供することが義務となりました。
会社は、従業員の残業時間が月100時間を超えた場合には、その従業員の氏名と超えた時間に関する情報を産業医に提供しなければなりません。今回の法改正では、この産業医への情報提供を毎月1回以上、一定の期日を定めることになりました。
毎月1回以上、会社から産業医に下記(1)(2)の情報が提供され、また会社の同意がある場合には、少なくとも毎月1回とされていた産業医による作業場等の巡視回数が、2月に1回でいいことになりました。
<産業医に提供する所定の情報>
(1)衛生管理者が毎週1回以上行う作業場等の巡視結果
(2)従業員の健康障害を防止し、健康を保持する為に必要な情報であって、安全衛生委員会又は衛生委員会の調査審議を経て、会社が産業医に提供することとした情報
今回の改正により、電通事件で問題になった長時間勤務に関する対策として、産業医と事業者の関わりがより明確になり、時代のニーズに合わせて「産業医」の職務の範囲が変わります。6月施行に向けて、産業医と従業員に変更のポイントを周知するようにして下さい。
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