2017/10/19
A、慶弔費の内容が祝い金や見舞金など、金銭で支払われた場合には資産の譲渡等の対価に該当しないため、消費税は課税されません。
それに対して、祝い品や花輪などの物品を購入のうえ、その物品を支給した場合には消費税が課税されます。
消費税は、国内において事業者が事業として行った資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供に対して課税されます。
要するに、会社や個人事業者が日本国内において、商品及び製品の売買、一定のサービス提供、事業用資産の売買、事業経費の支払いなどをした場合に消費税が発生するものであり、これらの消費税が発生する取引を総じて課税取引と呼びます。
そのため、祝い金・見舞金・弔慰金などを金銭で支払った場合においては、資産の譲渡等の対価に該当せず(対価性がない)、課税取引とは判断されないため、消費税は発生しません。
これに対して、金銭での支払いに代えて祝い品や贈答品・花輪などの物品を購入して支給した場合には消費税が発生します。
この場合、物品を実際に購入していることから、資産の譲渡等の対価に該当し(対価性がある)、課税取引であると判断されるため、消費税の課税対象となります。
同じ慶弔という名目のもとで支給されるものであっても、金銭そのもので支給するか、その金銭支給に代えて物品を購入のうえで支給するかで消費税の取り扱いが異なるためご注意ください。
なお、この慶弔費を自社の社員に支給する場合、原則として給与所得に該当します。
給与所得に該当することから源泉徴収義務も発生します。
ただし、一定の要件を満たす場合にはその受給者である社員に対して給与課税はされません。
給与課税されないためには、下記の要件を満たす必要があります。
また、得意先に対する慶弔費(冠婚葬祭等の祝い金や見舞金)は交際費として計上されます。冠婚葬祭や見舞金の場合、通常領収書は発行されませんが、例えば招待状等を保管しておくことは勿論、出金伝票や慶弔費精算書などの書式にも記入しておく必要があります。
最後に、取引先等社外の方に対する慶弔費でも、自社の従業員と同等の事情にある専属下請先の従業員に対する支出は、交際費とせず福利厚生費等(場合によっては違う勘定科目も考えられます)とする場合もありますのでこちらについてもご注意ください。
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