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その他|令和1年12月12日発表の税制改正速報~この改正で法人個人共にどのように対応すべきか~

2019/12/20

Q、先週12月12日に発表された税制改正の内容を分かり易く教えてください。

 

A、令和元年12月12日税制改正大綱が発表になりました。今回の税制改正は、日本企業の内部留保が過去最高になり、新たな経済環境に対応する投資に使うように導く狙いの改正が行われています。また、令和元年の国税の収入は、消費税が10月に増税になったにも関わらず想定よりも約2兆円下回り3年ぶりに減収の見通しとなったため、大きな減税政策はでてきませんでした。個人に対しては、年金制度の今後の不透明感から個人で積み立てをしてもらうよう、新NISAが創設され、人生100年時代に備え自分の身は自分で守るという方向性が毎年色濃くなっています。

 

解説(公開日:2019/12/20 最終更新日:2019/12/18)

 

【法人税関連】

・オープンイノベーション促進税制の創設

設立10年未満の非上場企業に投資した場合(大企業1憶円以上、中小企業は1,000万円以上)には、出資額の25%相当額を所得金額から差引いて税負担を軽くしています。

ただし、海外の企業に出資する場合には、5億円以上の出資を条件となっており、また、出資して減税を受けた法人は、その株式を5年超保有することを条件とされています。

※2020年4月から2022年3月末までの出資に適用

 

・子会社を利用した租税回避行為の防止

日本の法人親会社が1年間に子会社から帳簿評上の評価額の1割を超える配当を受け取った場合、それに応じて子会社の簿価を引き下げることを義務付けています。帳簿上の価額と子会社の実際の価額を近付け、子会社を売却しても赤字が発生しないようにしています。ただし、10年以上前に買収した子会社から配当を受けた場合には対象外となります。

※ソフトバンクグループの租税回避スキームを排除する目的で創設されました。

 

・連結納税制度の見直し

親会社と子会社の間での黒字と赤字を相殺し、グループ全体としての税負担を軽減するメリットがある連結納税制度ですが、今の制度ではどこかの1社でも修正になると全社の申告が修正となります。今回の改正では、間違えがあった法人のみの修正で済むように改正されました。

 

【個人所得税】

・新NISAの創設

個人の少額投資非課税制度を強化する。新制度は、比較的リスクが低い投資信託などに投資対象を限定する年間で最大20万円の「積み立て枠」と、株式などに投資できる年間で最大102万円の「成長枠」の2階建てになります。一般NISAが期限を迎える翌年の2024年に新制度を始めます。この制度は、投資による売却益や配当金などにかかる所得税が最大5年間で免税され、合計610万円を非課税で運用できます。ただし、成長枠の利用は積み立て枠の利用が前提となります。

 

・寡婦(寡夫)控除の改正

婚姻歴のある一人親が対象だった寡婦(寡夫)控除の制度に、未婚の一人親を追加することになります。未婚の一人親は、年収678万円(所得500万円)以下の場合、課税対象から最大35万円が差し引かれます。また、従前の婚姻歴のある寡婦と寡夫の差を小さくするため男性だけに設けられている所得制限(所得500万円以下)を女性にも導入します。更に、男性の一人親の所得控除額を現在の最大27万円から35万円に引き上げ女性と同水準にします。

 

・国外財産の課税逃れに対する対策

海外に5,000万円超の資産を持つ人の課税逃れ対策を強化します。毎年1回提出する義務がある「国外財産調書」(預金残高や株式、不動産など資産の種類や金額をまとめた書面)の申告漏れに対する罰則(加算税)を5%から10%にします。国外財産調書を提出していなかった場合には、加算税が15%から20%となります。

 

・国外居住親族に係る扶養控除の見直し

国外居住親族の扶養の所得要件の判定が国内源泉所得が使われるため、国外で所得を稼いでいる親族でも控除対象になっていたため、30歳以上70歳未満の成人のうち、留学生や障害者などを除く者について、扶養控除を適用しないこととします。

 

・国外中古建物の不動産所得の損益通算の特例の見直し

令和3年以降において国外中古建物から生じる不動産所得の損失のうち、国外中古不動産の減価償却費に相当する部分の金額は、なかったものとみなして所得税が計算されます。このなかったものとみなされる減価償却費は、当該不動産を売却した際の譲渡所得の金額の計算の際の取得費に加算されます。

 

ガルベラ・パートナーズグループは、東京・大阪・福岡に拠点を置き、税理士・社会保険労務士・司法書士・行政書士が一堂に集い、専門家によるワンストップ・サポートを実現しております。また、海外には中国、香港、台湾、ベトナム、タイ、アメリカに現地法人を置き、日本企業の海外進出について、現地法人の設立から会計、税務、労務にいたるまでワンストップでご案内をさせていただいております。

 

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