2015/01/06
Q 人材育成について、これまでOJT中心で職場任せでしたが、今後は社外の講座なども活用しながら社員教育を強化したいと考えています。まずは意識の高い社員の自己啓発を支援したいのですが、何かよい制度があれば教えてください。
A 雇用保険の教育訓練給付金の活用をおすすめします。ハローワークは失業保険のイメージが強いのですが、それ以外にも、就職中の社員も活用できる制度があります。
政府の方針としても、企業の人材育成を支援しています。教育訓練給付金は、社員の方が自らの費用を負担して、対象となる講座を受講したときに、費用の一部が補助される制度です。
IT関連、語学、技術系、国家資格など様々な講座が対象になっているため、社員の自主的なキャリアアップの支援になります。従来は、20%程度の補助ということで、いまひとつ使いづらい制度でしたが、2014年10月から、制度が拡充されましたのでご紹介します。
(1)一般教育訓練給付金(従来からの制度)
<給付内容>
・受講費用の20%を支給(上限は10万円)
<対象者>
・1年以上の被保険者期間(初めて受ける人)
・3年以上の被保険者期間、前回から3年以上経過(過去に受けたことがある人)
(2)専門実践教育訓練給付金(2014年10月より)
<給付内容>
・受講費用の40%を支給
・資格取得の上、就職に結びついた場合には20%が追加されます(上限は32万円×訓練期間は最大3年、20%追加の場合は上限48万×最大3年)
<対象者>
・2年以上の被保険者期間(初めて受ける人)
・10年以上の被保険者期間、前回から10年以上経過(過去に受けたことがある人)
対象となる講座は、各種ビジネススクール、通信制などで開講されており、厚生労働省のHPで検索できます。
雇用保険料は毎月、給料から天引きされていますので、使えるものはぜひ有効活用していただきたいと思います。会社として制度の紹介をすることで、意識の高い社員の自己啓発にもつながります。こうした資格取得を人事評価や給与制度に連動させることで、効果的な教育制度を構築するきっかけにもなります。
弊社では、このような人事評価制度のご提案も承っておりますので、お気軽にご相談ください。
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