2019/10/07
A、2019年9月、独立行政法人労働政策研究・研修機構が行った「無期転換ルールへの対応状況等に関する調査」の結果が公表されました。無期転換に関する喫緊の実態が、この調査結果によって示されています。
無期転換ルールの基本的な内容については、過去の記事「【改正労働契約法】無期転換制度とは!?」をご確認ください。
2018年4月から本格的に有期契約労働者の無期転換申込権が発生することが見込まれるため、独立行政法人労働政策研究・研修機構は無期転換に関する喫緊の対応動向等を調査し、2019年9月にその結果を公表しました。
この調査は、常時雇用10人以上の会社であって無作為に抽出された約2万社と、そこで働く有期契約労働者及び無期転換労働者約5.5万人を対象に行われ、2018年11月1日時点の状況が示されています。
この調査結果のうち、興味深いものをいくつか見てみましょう。
●有期契約労働者から無期労働契約への転換状況とその見通し
無期転換の機会を設けている企業等(1,413社)のうち、
人数規模別に見ると、30人未満の企業では①は20.4%、②は33.2%であるのに対し、1,000人以上の企業では①は46.2%、②は76.9%と、人数規模が大きくなるほど割合が高くなる傾向があるようです。
●無期転換後の形態
無期転換後の実際の雇用形態及び見込まれる雇用形態については、無期転換する労働者がフルタイムかパートタイムかにかかわらず、大規模企業ほど「働き方や賃金、労働条件が変わらない無期契約社員」である割合が高く、小規模企業ほど「正社員」である割合が高いという傾向が見られました。
●無期転換に対応するうえでの課題
有期契約労働者(定年後再雇用を除く)を雇用している企業等において、無期転換ルールに対応するうえで課題となっていることは以下のとおりです。
●無期転換ルールに基づく転換希望とその理由
有期契約労働者(3,074名)のうち、無期転換を「希望する」割合は26.6%、「希望しない」が33.1%、「分からない」が34.6%でした。
・無期転換を希望する主な理由
・無期転換を希望しない主な理由
●無期転換後の働き方や賃金・労働条件の変化
・無期転換者(1,076名)についての働き方の変化に関して
・無期転換者(1,076名)についての労働条件の変化に関して
その他調査結果の詳細は、下記リンクから確認することができます。
https://www.jil.go.jp/press/documents/20190910.pdf
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