GERBERA PARTNERSブログ

労務管理|改めて確認する、「労働者の過半数を代表する者」の重要性

2020/02/05

Q、新しく会社を設立し、時間外労働をさせるためには36協定が必要だと聞きました。「労働者の過半数を代表する者」と協定を結ぶとのことですが、「労働者の過半数を代表する者」とはどのように決めればよいでしょうか。

 

A、会社単位ではなく、事業場ごとに、事業場の従業員全員の過半数の支持を受けて選出されなければなりません。以下、詳細について説明いたします。なお、会社が選任する者ではありませんのでご注意ください。

 

解説(公開日:2020/02/05 最終更新日:2020/02/06)

 

労働基準法及び各種労働社会関連法令では、一定の制度の導入には、各事業場事の労働者の過半数が加入している労働組合、労働組合がない場合は、労働者の過半数を代表する者(以下「過半数代表者」といいます。)との合意が必要となります。過半数代表者は、事業場の労働者全体の立場で物事を判断しなければならず、法令等により選任要件が定められています。

以下、過半数代表者の役割や選任にあたっての詳細を解説いたします。

 

■ 過半数代表者の役割

事業場の労働者の代表として、使用者と対等の立場で以下の行為を行います。

(1)労使協定の締結

  1. ・貯蓄金管理に関する協定
  2. ・賃金控除に関する協定
  3. ・1か月単位の変形労働時間制に関する協定
  4. ・フレックスタイム制に関する協定
  5. ・1年単位の変形労働時間制に関する協定
  6. ・一斉休憩の適用除外に関する協定
  7. ・時間外・休日労働に関する協定
  8. ・割増賃金の支払に替えて年次有給休暇付与する協定
  9. ・事業場外労働のみなし労働時間制に関する協定
  10. ・専門企画業務型裁量労働制に関する協定
  11. ・年次有給休暇の計画的付与に関する協定
  12. ・年次有給休暇の賃金を標準報酬日額とする協定
  13. ・育児・介護休業制度の適用除外者に関する協定
 

(2)意見徴収

  1. ・就業規則の作成・変更についての意見の陳述
  2. ・労働者派遣の受入制限期間の延長に関する意見の陳述
 

■ 過半数代表者の要件

過半数代表者は以下の要件を適切に満たしていなければなりません。

(1)労働基準法施行規則第6条の2の要件

  1. ・労働基準法上の管理監督者ではない事
  2. ・いかなる行為をするのかといった目的を明らかにしたうえで民主的な手続きで選任された者であって、使用者の意向に基づき選出された者ではない事
 

(2)その他、行政解釈等

  1. ・「過半数」とは管理監督者、短時間労働者等も含めた全労働者の過半数であること
  2. ・上記の全労働者には受入れ出向者は含み、労働者派遣により受入れている派遣労働者は含まない事
 

■過半数代表者選任の際の注意点

(1)選任方法

選任にあたっては民主的な手続きでの選任が求められていますが、選挙、挙手などが一般的に用いられています。また、話し合い、回覧等により信任を得ていると認められる手段であれば問題ありません。一方、期日を設けて行った不信任投票により行なわれた選任は不適切とされた事案がるので注意が必要です。

 

(2)過半数代表者への不利益取扱いの禁止

使用者は、労働者が過半数代表者であること若しくは過半数代表者になろうとしたこと又は過半数代表者として正当な行為をしたことを理由として不利益な取扱いをしないようにしなければなりません。

 

以上、過半数代表者の選出について確認いたしました。

過半数代表者の要件はいくつかのルールがあり、適切に選出されていない者が行った労使協定の締結や意見の陳述は会社にとって大きなリスクとなり得ます。過半数代表者が行う行為は、労働時間、賃金計算、育児介護休業や派遣社員の雇用義務に結びつく重要な行為です。今一度、選任状況を確認してみてはいかがでしょうか。

 

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