GERBERA PARTNERSブログ

労務管理|【動物病院の経営】動物病院に「週44時間の特例」は適用可能か?

2021/11/01

Q、動物病院を経営しています。医療(保健衛生業)と考えて、週44時間特例を適用することは差し支えないでしょうか?

A、労働基準監督署の見解によれば、保健衛生業には該当せず、週44時間特例を適用することはできないと考えられます。

 

解説(公開日:2021/11/01  最終更新日:2021/11/25 )

 

周知のとおり、法定労働時間は、週40時間かつ1日8時間(労働基準法第32条)とされています。そして、わりと有名な特例として「特定の小規模事業の週44時間特例」があります。業種によってこれを適用可能かどうかというお問い合わせをいただくことがあり、本稿ではその境界事例として動物病院の事例を検討したいと思います。

 

まず、根拠となる法令を確認します。

 

労働基準法施行規則第25条の2第1項

使用者は、法別表第一第八号、第十号(映画の製作の事業を除く。)、第十三号及び第十四号に掲げる事業のうち常時十人未満の労働者を使用するものについては、法第三十二条の規定にかかわらず、一週間について四十四時間、一日について八時間まで労働させることができる。

 

【労働基準法 別表第1(抜粋)】

  1. 8号 物品の販売、配給、保管若しくは賃貸又は理容の事業(商業理容業)
  2. 10号 映画の製作又は映写、演劇その他興行の事業(映画演劇業)
  3. 13号 病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業(保健衛生業)
  4. 14号 旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業(接客娯楽業)
 

この第13号「病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業(保健衛生業)」に動物病院が該当するか否かについて労働基準監督署に照会をしてみたところ、下記のような回答がありました。

 

すなわち、業種の判断においては、「病院」という語感によるのではなく、原則として、日本産業分類(総務省)で考えることになり、「獣医業」は、「大分類 L 学術研究,専門・技術サービス業」の「中分類 74 技術サービス業(他に分類されないもの)」に分類される。他方、(人間の)病院は、「大分類 P 医療,福祉」の「中分類 83 医療業」に分類される。このように考えると、「獣医業」を、労働基準法別表第1の第13号(保健衛生業)として考えることは難しい。

 

【参考】総務省 日本産業分類(総務省)

 

労働法令の適用を考える場合に、「業種」により法令適用が変わりますが、この根本問題が、社内で誰も真剣に検討することなく、感覚的判断でスルーされていることがあります。「自社の業種について判断がつきにくい」とか「複数のビジネスを行っておりどれを主業と判断してよいか分からない」といった状況であれば、感覚的な判断を行うのではなく、実態をもとに管轄の労働基準監督署に相談・確認をしてみることをお勧めいたします。

 

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