2021/06/10
A、就業規則などの社内規程や業務マニュアルを英語に翻訳する場合、翻訳にかかる時間やコスト、発生する可能性のある法的問題やコンプライアンス上の問題、英文に翻訳することで社員や会社にどのようなメリットがあるのかなど、様々な問題を検討する必要があります。
多国籍企業や外国人従業員が多い企業では、社内のルールや方針、業務手順などを英文その他の言語に翻訳しておくことはとても重要です。全従業員が自社のルールや方針、業務手順を理解することが重要であることは、経営者であれば誰もが認めるところですが、文書の翻訳については、企業ごとにアプローチの仕方が異なります。すべての文書を翻訳する会社もあれば、一部の文書だけ翻訳する会社もありますし、あるいは何も翻訳しない会社もあります。そして最近では日本企業のなかにも英語を公用語にしている会社も出てきました。
社内コミュニケーションが従業員の理解できる言語で行われていない場合、企業は将来的に法的問題やコンプライアンス問題に直面する可能性があります。コンプライアンス違反が発覚した場合、従業員や第三者からの訴訟によって多額の損害が発生する可能性も考えられます。
社内規程や業務マニュアルを翻訳することで、国内での法的問題を外国人従業員に周知せしめ、企業としての責任を果たし、これらの問題からも保護されます。たとえ労働法を完全に遵守していたとしても、社内文書で使用されている言語に慣れていない外国人従業員がいて、そのための合理的な配慮がなされていなかった場合には、企業に対する責任が生じます。
さらに、外国人従業員のために社内ルールや方針、業務手順書を翻訳しないという選択は、潜在的な過失や危険を伴う可能性も抱えることになります。外国人従業員が適切な手順を理解していないままだと事故や怪我のリスクが高まりますし、その状態で実際に事故が起きてしまうと使用者責任は免れません。企業は雇用者として外国人従業員に限らず従業員に安全な職場環境を提供する責任があり、それには適切な指導も含まれます。
職務を遂行するための適切な方法と不適切な方法を外国人従業員にわかりやすく伝えることも企業側の責任といえます。
時間をかけて社内文書を英語その他の言語に翻訳することは、従業員にとっても、企業にとっても、多くのメリットがあります。すべての社内規定文書を、外国人従業員が慣れ親しんだ言語で作成することで、外国人従業員は企業が伝えようとしていることをより正確に理解することができます。
コミュニケーションの内容を全従業員が完全に理解することで、外国人従業員を含むすべての従業員が同じ認識を持つことができます。会社の結束力が高まると、従業員満足度の向上、仕事の生産性の向上、従業員の離職率の低下、ビジネスプロセスの安定化など、会社にとってさまざまなメリットがあります。企業が社内ルールや業務手順を翻訳していなければ、外国人従業員が除け者にされ、従業員間に不穏な空気がただよい、あるいは従業員間で争いが生じる可能性もあります。
人事部や企業の上層部が外国人従業員が必要とする情報を、彼らが慣れ親しんだ言語で提供しなければ、外国人従業員は会社の方針を理解できず、無視することも容易に想像できます。
外国人従業員が理解できる言語で書かれた社内文書(特にかなり専門的であったり、法律上の専門用語で埋め尽くされているもの)にアクセス権限があれば、外国人従業員は自分の立場に安心感を持ち、適切に仕事をこなし、企業がコンプライアンスと安全基準を維持していくことにきっと役立つことでしょう。
社内文書の全部または一部を英語その他の言語に翻訳するには、1 つの言語で 1 つの文書を作成するよりも時間がかかることは間違いありません。企業にとっては、複数の翻訳版を作成するよりも、単一の標準言語でコミュニケーションを行い、1つのバージョンを配布する方がはるかに迅速で低コストです。世界中に従業員がいる企業にとって、新しい方針を作成し、承認し、複数の言語に翻訳し、それらの翻訳を承認してから配布するプロセスは、非常に複雑で、まったく合理化されていません。
方針や手順書の複数のバージョンを翻訳して配布するのにかかる時間のほか、コストの問題もあります。文書の翻訳は決して安くはありません。社内外で翻訳者を探すにしても、翻訳者の時間を確保するためには費用がかかります。業界特有の専門用語が使われているような複雑な文書の翻訳には、高度な専門知識が必要になります。
また、このような複雑な配信プロセスを行うには、英語その他の言語に翻訳された文書が社内の適切な場所や従業員に届くようにしなければなりませんので、1つのバージョンの文書を全従業員に配信する場合よりもコストがかかります。
そして、追加のコストも考えなければなりません。例えば、原方針が更新されるたびに、翻訳されたすべてのバージョンも更新される必要があります。また、翻訳がうまくいかなかった場合のコストもあります。ただ単に社内文書を翻訳するだけでは不十分で、法的な調査に耐えうるものでなければなりません。時間をかけて正確に翻訳しなければ、従業員が意図した通りに内容を理解できず、訴訟の対象となる可能性があります。
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