2018/07/09
職場における受動喫煙防止対策については、平成27年6月1日に改正施行された労働安全衛生法で、以下のとおり努力義務が定められました。
第六十八条の二 受動喫煙の防止
事業者は、労働者の受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するため、当該作業者及び事業場の実情に応じ適切な措置を講ずるよう努めるものとする。
この法改正に伴い、「労働安全衛生法の一部を改正する法律に基づく職場の受動喫煙防止対策の実施について」(基安発0515第1号 平成27年5月15日)という通知がだされています。
「労働安全衛生法の一部を改正する法律に基づく職場の受動喫煙防止対策の実施について」以前は、快適な職場環境の形成という観点で受動喫煙防止対策が取られていましたが、現在は、労働契約法の安全配慮義務に基づき、事業者の責任において、労働者の健康障害防止のために措置を講じる必要があるとされています。そして、この法律は、規模や業種にかかわらず、すべての事業者が対象とされています。
国立がん研究センターの発表によれば、たばこを吸わない日本人の受動喫煙による肺がんのリスクは受動喫煙のない人に比べて約1.3倍も高くなっています。受動喫煙によって健康被害を受けたとして、労働者が会社を相手に裁判を起こした例はいくつもあります。労働安全衛生法の受動喫煙の防止については、努力義務であり、対策を取らなかったとしても罰則があるわけではありませんが、労働者が1日の大半を過ごす職場の受動喫煙防止対策は、会社にとって、とても重要なことです。
具体的には、次のように進めていきましょう。
現状分析では、情報を収集し、求められる対策や実施への課題を検討します。収集する情報の例としては以下のものがあります。
次に、現状分析の結果を踏まえて具体的な対策を決定します。具体的な対策については、施設設備のハード面と、計画や教育等のソフト面の対策を効果的に組み合わせましょう。
具体的な対策が決まりましたら、実行していきます。時間の変化に伴い、会社や職場の状況も変わるため、随時、対策を見直します。また、事業所内に喫煙可能な場所がある場合には、定期的に空気環境の測定を行いましょう。
受動喫煙防止のために、具体的にどのような措置を講じるかについては、実情を把握したうえで、労働安全衛生法で定める衛生委員会等で決定するものですが、厚生労働省の資料において、ハード面の対策例として以下の3つの方法が挙げられています。
厚生労働省では、「受動喫煙防止対策助成金」という助成金によって、上記3つのハード面の対策(いずれも一定の基準を満たす必要があります)を会社に対して費用の一部を助成するサポートを行っています。そのほかにも受動喫煙対策のための技術的な相談を受ける窓口を設けたり、環境の実態把握を行うための機器を貸し出したりとさまざまな支援を行っています。
職場での受動喫煙防止対策に取り組む中小企業事業主の皆さまへ 「受動喫煙防止対策助成金」のご案内」まだ取り組みをはじめていない会社は、受動喫煙防止対策のはじめの一歩として、具体的な取り組みに進もうとしている会社は自社の行おうとしている取り組みが正しいのか確認するために、また助成金の利用が可能かどうか確認するために、ぜひこの相談支援窓口の力を借りてみてはいかがでしょうか。
弊社、社会保険労務士法人ガルベラ・パートナーズでは、日常的なちょっとしたご相談へのお答えから、労務問題やコンプライアンス対策まで、幅広く承っています。
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