2022/03/23
A、補助金や助成金など名称がバラバラで数も多いため、何をみて調べればいいか迷われることもあるかと思います。中小企業がもらいやすい補助金や助成金をご案内するとともに、補助金や助成金の区分を理解し、どうやって調べればいいかなどもお伝えできればと思います。
厚生労働省の助成金と違って経済産業省や自治体の補助金・給付金は必ずしも受給できるとは限らないため、苦い経験をされた方もいらっしゃるかと思いますが、最近の採択率を下記に掲載しますが、応募して60%程度は支給決定されています。当社の支援先はほぼ100%取得できており、事前の要件確認や事業計画をしっかり行っておけば、まったく不安なく受給できると言っても過言ではないでしょう。
前置きが長くなりましたが、今回は「中小企業経営者なら知っていてほしい補助金・助成金制度特集」です。助成金・補助金は、既存事業の不足資金をまかなうためのものではなく、あくまでも新規事業の立上げや職場環境の改善に役立てるためのものです。そして最近はコロナ関連の補助金も多く出てきているのは皆さんもご存知のとおりです。
以下に2022年3月現在における中小企業向けの主な補助金・助成金をご紹介します。詳しくは弊社webサイトをご覧いただけます。
なお、中小企業とは中小企業基本法第2条に記載の以下の企業や事業者を指します。
(含.飲食店) |
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これらの用語は以下に限らずさまざまな解釈のもとで使用されています。本稿ではこれらの用語を以下のように分類・定義しております。
主に経済産業省・中小企業庁管轄のものをいう。公募期間が設定されるが、募集期間は1カ月前後と短く、気が付けば募集が終わっていることもよくある。予め定められた採択件数や金額の制約があり、応募しても必ず受給できるというわけではない。 調べ方:中小企業庁「制度ナビ」 |
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厚生労働省管轄のもので、主に雇用関連が中心。雇用の安定に資するため人材の能力開発や職場の環境改善に活かす費用を助成するものが多い。あるいは社内ルールを改定し、それに該当する社員がいるだけで支給されるものもある。 調べ方:厚生労働省「雇用関係助成金検索ツール」のページ |
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国や地方自治体が地域の個人や事業者に対して支給するものです。事業者向けには、設備等の導入やIT化の推進、雇用環境の向上、創業支援などに予算が振り分けられている。「奨励金」も同様。 調べ方:東京都の場合、東京都中小企業振興公社の「助成金事業」のページ |
(概要)
雇用調整助成金は、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用調整によって従業員の雇用を維持することを目的に助成されます。
(受給要件)
(支給額)
中小企業の場合、最大で負担額の3分の2が支給される。通常の支給上限額は8,335円特例措置あり。
(概要)
採用のミスマッチを防ぐため、まずは半年間の有期雇用契約で労働者を採用し、育成に励みつつ活躍が期待できると思った時点で、正社員へ転換を実施する企業にお勧めの助成金です。
キャリアアップ助成金(正社員化コース)は、有期契約での非正規雇用している従業員(契約社員・派遣社員・嘱託社員・アルバイト・パート)を正規雇用して、労働者の意欲、能⼒を引き出し、事業所の⼈材⼒向上に取り組む事業主を助成する制度です。
(受給要件)
(支給額)
1人の非正規労働者を正社員にすることで、1人当たり57万円が支給されます。1年度で最大20人まで支給され、最大1,140万円の受給が可能です。
(概要)
人材開発支援助成金の若年人材育成コースとは、訓練対象者が事業所の雇用保険被保険者になった日から5年以内で、かつ、35歳未満の者に対して訓練をしたときに、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成する制度です。
また、2022年4月には、非正規雇用で一定年数雇用された者を正社員化して訓練を実施した場合にも新たに助成されるようになります。
(受給要件)
(支給額)
(概要)
従業員の仕事と家庭の両立を支援する中小企業のための助成金です。
「育児復帰支援プラン」を作成し、プランに沿って労働者に育児休業を取得、職場復帰させた、中小企業の事業主に支給されます。代替要員確保時、育休取得時、職場復帰時の助成があります。
(受給要件)
(支給額)
(概要)
持続化補助金は、小規模事業者が制度変更に対応するため経営計画を策定し、それに基づく販路開拓等の取り組みの一部を助成する補助金です。この助成金は、窓口は商工会議所等が受け持っており、単独で申請ができず、それらの機関に赴く必要があります。
(受給要件)
(支給額)
新規設備導入に要した費用の3分の2(最大50万円)
(概要)
ものづくり補助金は、中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金です。
(受給要件)
「革新的」事業と認められる技術力をもって設備投資を行っていること。技術面では、下記の項目が審査されます。
(支給額)
補助金額 100万円~1,000万円
補助率 中小1/2、小規模2/3
(概要)
IT導入補助金は、中小企業が自社の課題やニーズに合ったITツール(ソフトウエア、サービス等)を導入する際にかかった経費の一部を補助することで、企業の業務効率化・売上アップをサポートするものです。
コロナ対策で注目されているテレワーク環境の整備や非対面ビジネスへの移行も補助対象となっていますので、多くの企業に是非とも活用して欲しい補助金です。
(受給要件)
(支給額)
非対面ビジネスへの転換、テレワーク環境の整備の場合 費用の2/3(最高450万円)
(概要)
新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援する補助金です。
(受給要件)
国内中小企業が取り組む対象事業が、経済産業省の事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であることが必要です。また、対象事業に係る事業計画の作成が必須となります。
(支給額)
対象事業に要した費用の3分の2(補助金額は100万円~6,000万円)※別枠あり
各都道府県や市区町村あるいはそれらの関連団体は、中小企業向けの各種給付金・奨励金制度を設置しています。中小企業経営者の皆様は、自社が所在する地域の自治体(都道府県や市区町村)のwebサイトを調べるなどして情報収集を行ってみてください。意外な掘り出し物があるかも知れません。
(概要)
企業の競争力強化、DXの推進、都市課題の解決や市場拡大中の産業に関するイノベーション推進、後継者による多角化などを目的として新たに機械設備、器具備品、ソフトウェアの購入経費の一部を助成する制度です。
(受給要件)
(支給額)
(概要)
人口減少社会である日本において、働きやすい環境をつくり、育児、介護、病気治療に取り組む従業員が仕事と両立できる環境を整備することを促進するための奨励金です。
(受給要件)
東京都内の中小事業者
(支給額)
コースや事業内容によって20万円から40万円。テレワーク導入で10万円加算。
複数コースや事業内容の組み合わせも可能で最大100万円(10万円の加算は1回だけ)
(概要)
都内での創業を具体的に計画している個人又は創業後5年未満の中小企業者等のうち、一定の要件を満たす者が、賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費を支出した場合、これらの経費に対して助成する制度です。
令和4年度の第1回は申請期間が4月11日(月)から4月20日(水)必着と非常に短く、該当する事業者の方はすぐに申請をすすめてください。
(受給要件)
都内での創業を具体的に計画している個人又は創業後5年未満の中小企業者等のうち、一定の要件を満たす者
(支給額)
助成限度額 300万円(下限100万円)
助成率 3分の2以内
以上、中小企業向けの補助金や助成金のご案内をさせていただきましたが、もちろんこれら以外にも多くの補助金、助成金が日の目を見ずに埋もれています。補助金、助成金は「知っていれば申請できたのに」というものも多くあるかと思います。アンテナを立てて、効率よく獲得してまいりましょう。
私どもガルベラ・パートナーズグループでは、税理士・社会保険労務士・行政書士などの専門家によるワンストップ支援を行っており、補助金や助成金に関する「助成金セカンドオピニオン契約」をご用意しております。
貴社の顧問税理士や顧問社労士が助成金に対応していない場合にも、当社が「セカンドオピニオン」によるアドバイスをさせていただいております。定期的なお打ち合わせを通じて、補助金・助成金を効率的に受給するべく、セカンドオピニオン契約をぜひご検討ください。
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