2015/10/08
Q 年末に忘年会を実施しますが、そこで従業員同士の懇親を深めるためにプレゼント交換を予定しています。事前に、プレゼント購入費用として会社から各従業員に現金3,000円を支給します。従業員はその金額の範囲内で好きなものを購入し、そのプレゼントは忘年会の抽選で他の従業員へ渡ります。そこで質問なのですが、会社が支給した現金3,000円は福利厚生費として処理してよいものなのでしょうか?ちなみに、支給した3,000円のうち、余ったお金は従業員から徴収をしません。
A 結論から申し上げますと、福利厚生費には該当せず、給与として処理することになります。
今回の場合、従業員へプレゼント購入費用として現金が支給されています。領収書を回収して、余ったお金を徴収する実費精算でもなさそうです。これでは現金の支給後に、従業員がどの様な目的で使用するか会社は把握ができませんので、この3,000円は従業員に対する給料として扱わなければなりません。
さらに注意していただきたい事として、この現金支給分は給与に該当しますので、所得税の源泉徴収も忘れてはなりません。
給与として課税されないためには、会社側でプレゼントや記念品、商品券などを購入し、忘年会で会社が従業員へ渡す様な形をとらなければなりません。そうしますと、これらの費用は、忘年会費用の一部として考えられますので、福利厚生費として処理することができます。
ここでも注意していただきたい事があります。会社側が購入するプレゼント費用について、不相当に高額な部分は福利厚生費として認められず、給与として処理される恐れがあるという事です。
今回の事例の様に、従業員の福利厚生のため、良かれと思ってやった事が、逆に思わぬ形で課税されてしまいますので、細心の注意が必要となります。
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