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賃金|10月より最低賃金が改訂します。上昇への対応は大丈夫ですか?

2018/09/14

Q、最低賃金が上がると聞きました。基本給のみでは最低賃金を割ってしまいますが、手当を含めて算定してもよいでしょうか?


給与明細

 
A、含める手当と含むことが出来ない手当があります。
 

解説(公開日:2018/09/14)

 

2018年10月より、都道府県別に設定されている地域別最低賃金が改訂されます。2016年の改訂以降、3年連続で3%以上の上昇が続いています。政府方針による全国加重平均1,000円以上(2018年10月時点=874円)への目標が掲げられている中、人件費負担が無条件に増える企業も出てくるかと思います。一方、法令に沿った運用には従う必要がありますので、最低賃金を正しく理解し適切な賃金支払いとなるよう、以下にポイントを解説します。

 

◆最低賃金について

最低賃金には、産業別・都道府県別に定められた特定最低賃金と都道府県別に定められた地域別最低賃金があり、いずれか高い方が適用されます。派遣労働者の場合は、実際に就業している派遣先が所在する都道府県の最低賃金が適用されますので注意が必要です。

 

◆最低賃金額の算出

最低賃金は時間単位で定められており、月給者は時給換算したうえで基準を満たしているかの確認を行います。以下に記載する賃金は、最低賃金の対象となる賃金には含むことはできませんので、これらを除いた項目で最低賃金を上回る必要があります(最低賃金法第4条第3項)。

 

  • <最低賃金の対象とならない賃金>
  • ・臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
  • ・1ヵ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
  • ・所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など)
  • ・所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など)
  • ・深夜労働に対して支払われる割増賃金(深夜割増賃金など)
  • ・精皆勤手当、通勤手当及び家族手当

 

毎月支払われる基本的な賃金のみが対象であるため、支給総額で上回っていたとしても、抵触する場合に注意が必要です。

 

◆最低賃金の適用が除外される場合

最低賃金法では、最低賃金を一律に適用するとかえって雇用機会を狭めるおそれなどがある以下の場合に、使用者が都道府県労働局長の許可を受けることを条件として個別に最低賃金の減額特例を認めています(最低賃金法第7条)。この減額特例を受ける場合、各都道府県労働局に対する事前の許可申請書が必要となり、具体的な減額幅は以下の通りとなります(施行規則第5条)。

適切な手続きを経ることで、最低賃金が減額となる場合がありますので確認してみて下さい。

 

 

対象
減額率
精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者 同様の労働に従事する者との労働能率の差の程度
試の使用期間中の者 20%
職業訓練を受けるもの 職業訓練時間÷所定労働時間
軽易な業務に従事する者 最低賃金と同程度以上の額の賃金が支払われているものの業務との業務負担の差の程度
断続的労働に従事する者 手待ち時間×40%

 

法令で定められている以上、最低賃金以上の賃金支払義務は生じます。一方で、適切な最低賃金の設定や減額特例の制度など、正しい理解がされていない実情もあろうかと思います。事業主にとっては負担の増加となるケースもありますが、改めて、運用体制を確認してみてはいかがでしょうか。

 

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